あいのけもの

映画みたいな風景のこと、嘘みたいだろう?

2017年、新生龍神ニッポンのこと(その他近況)

もう2018年なのは、知っています。…が、昨年2017年のことについて書かせてください。(前回の投稿から1年以上経っている…だと‥)

下記、2017年に書いたものです。ゆるして。

***

新生全日本になり、ワールドリーグ、世界バレーアジア最終予選グラチャンと怒涛の数か月も終わり、それぞれがそれぞれの場所へと戻ってゆく。
そんなときだからこそ、この数か月見てきた新生全日本について吐き出すにはいいタイミングかなと。ええと、特に柳田くんのことについて。


柳田選手の最初の印象は「儚い」。
線の細さも色白なとこ、心もとない表情をするところ。そんな風に、彼の容姿が「儚い」の理由の大半だった。バレーが楽しい!って満面の笑みでプレーをする石川くんの隣にいたことも、彼を儚く見せていたのかもしれない。
その後、とある方のブログで柳田くんの高校時代の春高の動画をみる。
儚さはもちろんだけど、なんかもうそういうのすら超えて、いっそ危うかった。
なんでそんなにしんどいのにバレーを続けているの?そう問いたくて仕方がないほど、今よりもっと細くて儚い少年が、そこにはいた。
でも柳田くんを知っていって、彼はその美しくて儚い容姿の裏に、強い意志や闘志を秘めたひとだと気づく。そうしてそんな泥臭さに惹かれたのだ。

OQTのあとの月バレでの柳田くんの言葉。
「あの試合(OQT)を忘れてもう1回、逆に気持ちよくやろうなどと考えていたら、たぶんまた同じことの繰り返しだと思うので、あれはひとつの鎖のようなものでつないでおかないといけない」
彼の「負け」への感情って、ものすごい強さなんだなと感じた。
その後サントリーに戻り、ふわふわにこにことしていた間も、彼は片時もその感情を忘れていなかったのだなと。でもすぐに海外に行くことはしなかった。準備をしていたんだ、飛び立つために。覚悟と決意をもって。
そうして彼はプロ移籍、ドイツへ行くことを発表する。
本当に驚いたし寂しくもあったけど、なによりも彼らしいなと思えてしまって。
自分の道を自分で切り開いていくその強さが、本当に格好いいなと思った。

そうして迎えた全日本シーズン。
ワールドリーグのスロベニア戦は、わたしの中で忘れられない試合のひとつになった。
WLはその日だけ現地観戦した。それはわたしにとって幸福だったといえるだろう。
5セットまでもつれ込み、14対13で相手にマッチポイントを握られた状態。
からの柳田くんの連続サービスエース
あの瞬間、奇跡だとおもった。会場全体、いやテレビの前で観ていた人もそう思っただろう。
でも終わったあとに考えたのだ。
いや、これは奇跡と呼んではいけない、と。
柳田将洋というひとが、努力に努力を重ね、そしてあの精神力で放ったあの一球を、奇跡と呼んではいけないのだなと。
でもわたしのような凡人には、あれは奇跡としか呼びようがなかったのです。
それ以外に言葉を知らなくって、ごめんね。


2016年に行われたリオ五輪最終予選。からの2016年ワールドリーグを見て、世界と日本の差はここまでかと絶望した。絶望して、どうせ無理なら諦めてしまえばいいと思った。世界にはどうせ適わないのだから国内リーグだけずっとやって、同じ高さ、同じレベルでやっていればいい、とさえ思ってしまった。
応援する姿勢としては本当に間違っていたって反省したけど、応援してたからこそ負ける悔しさや、悔しんでる選手の姿を見ることが苦しくてそう思ってしまったこともあった。

でも去年のワールドリーグはグループBとはいえ、みんながそれぞれに躍動し、わくわくさせてくれる試合をいくつもしてくれて、期待をした。

その後の世界選手権アジア最終予選も危なげなく優勝し、今年の全日本の集大成であるグラチャンバレーが開幕した。
わたしは開幕1戦目であるフランス戦と、最終戦であるブラジル戦を現地観戦。(そのほかももちろん放送されているのを見た)

柳田くんは、リザーブにいても一番前で誰よりも声を出す。コートに入れば若手中心のメンバーを鼓舞し、プレーで牽引する。そんな姿に彼のキャプテンシーを見た。
フランス戦ではコンディションが上がっていないように感じたけれど、それでも誰より大きな声を出す。そうして次のアメリカ戦では修正してくるその対応力。今日ダメだったからと決して腐らず、次の日には持ち直すその精神力。どこまでも泥臭い。
そうして石川くんが怪我のため欠場をしたイタリア戦。柳田くんはいつもの倍の期待やプレッシャーを背負いながらも活躍した。両チームの中でいちばん小柄なスパイカーでありながら、ボールを相手コートに叩きこむ。何度も、何度も。

彼が強ければ強いほど、点を決めれば決めるほど、彼の横顔は厳しくなっていった。
みんなで戦っているのに。点を決めればちゃんとみんなで笑い合うのに。なぜか彼は孤独に戦っているように見えてしまう。孤独と、戦っているようにも見えてしまう。
まるで、春高のときの彼のように。
背負っているものはそんなに重いですか。わたしたちの応援やメディアの声は、足かせになっていますか。
それでも彼は、飛ぶのでしょうけど。

だからこそ、同じ場所に石川くんが居てくれてよかったと思うのです。
それは石川くんにも云えることだけれども。
エーススパイカーで日本を背負う、同じ立場の若いふたり。心ない出来事にあったとしても潰されないでね、腐らないでね。と、願わずにはいられない。煽りに煽るメディアや黄色い声を上げ続ける私たちファンのせいもあるかもしれないけど。

そしていろいろ話題になっている大型化とMBとOHのコンバート問題…。
わたしは少しもやもやするかな。わたし自身背が低いっていうのがコンプレックスになってるから、これだけ身長が高いことを優れているという見方は、バレーの世界での話とは分かっていても、なんか嫌だな。
じゃあOHとして背の低い浅野さんや長友くんはほかの背が高いOHに劣ってる?ほかにも背が高くなくてもいい選手はいっぱいいるよ。そんな人たちが、「あ、自分は背が低いからダメだ。続けても意味がないんだ」ってそう思ってしまうのは悲しい。
現に今回のグラチャンは186㎝という小柄な柳田くんが日本を引っ張ったよね。それは確かだよね。
コンバートだって、いろいろなポジションを経験することはいいことかもしれないけど、それを練習試合とかではなくグラチャンの世界上位国とさせる意味…。経験にはなるかもしれないけれど、それで若い選手が自信喪失してしまったら本末転倒もいいとこ。
もっと選手を大事に育ててほしいな。
そうでないと選手たちが報われない。

どうか彼らの向かう道が、未来が、明るく彼らを迎え入れてくれますように。
柳田くんが怪我も病気もなく、彼らしくバレーを楽しんでくれますように。
大学時代に、もうバレーの道ではなく、ふつうの人の道を進もうかと思っていた彼が戻ってきたこの世界。バレーとともに生きる覚悟を決め、プロに転向したこと。それは広告塔を買って出たっていう見方もできる。
そんな彼が、自分の選んだ道を後悔しませんように。
彼はつよい。それはもちろん知っているけれど、それが「無敵」であるつよさでないことも知っている。
だから、ファンはただ、祈るしかできないのです。

楽しんでバレーができますように
できれば、ひとつでも多く勝利しますようい
チームメイトを愛し、チームメイトから愛されますように
怪我や病気をしませんように
バレーを、嫌いになりませんように

こんな風に。

***

こんな内容の記事を1年前にしたためいてたようです。
久々にここの存在(ブログ)思い出して見ていたら下書きに入ってた。笑。
もったいないので備忘録として、わたしは過去こういうことを考えてたんだよーって自分がいつか回顧するために載せちゃう。

今年もネーションズリーグ(旧ワールドリーグ)、行ってきました。
キャプテンになった柳田くんを見られてよかった。
いろいろと思うところはあったけど(不満とかじゃないです)、彼なら大丈夫だって信じてる。
逆境を強みにして立ち向かえる彼なら、きっと何倍にも強くなるはずなので心配していません。
あんなに、あんなに「儚い人」と思っていたのにね。
今となっては、わたしの中で柳田将洋と羽生結弦は同じ立ち位置にいます。笑
儚い人間のカタチをした化け物っていう。(※褒めてます)

そして次はポーランドらしいですね。
現状に決して満足せず常に前進するその姿勢、ほんとうに人間の鑑です。

***

近況としましては、一心不乱に向き合っていた仕事を辞めました。
そうして時間ができて、はじめはそりゃもう抜け殻状態だったのね。
全方位に感情が向かなくて。嬉しいも楽しいも悲しいも悔しいもなく、あれがしたいとかそういった望みもなく、ひたすら「無」だったんですが。まあ、それは仕事やってる時からそうだったんだけど。笑
ようやく感情が回復してきまして、いまは色々立ち止まってインプットする時期かなって思ってます。
転職活動のかたわら、美術館行ったり、気になってたパン屋さんに行ったり、自転車や電車で行けるところをわざわざ歩いたり。
エスカレーターを歩かなくなったんですよ、仕事辞めて。笑
しょーもないことって思われるかもしんないけど、そんくらいの余裕を持って日々生きていけたら素敵だなあって。
そういうこと、気づけなかったからね。
信号とかもすぐ走ってたけど、急ぐ必要ないんだから待てばいいんだ、って、走らなくなったり。笑

わたしってそういえば趣味がいっぱいあったな~って思い出しました。
映画観たり、音楽聴いたり、料理したり、散歩したり、絵描いたり、写真撮ったり。
現在は生まれてはじめてジャニーズにハマってしまって、その活動に勤しんでます。笑
またそのことも書けたら書くかな~。
まだ仕事してるときにハマったんだけど、ずいぶん救われたので。アイドルってすげえなーって感じてるとこです。

うーん。なかなか簡潔なブログが書けないな~。
でも今はインプットもアウトプットもしていきたい時期なので、どんどん書いておこう。
いいとか悪いとかの判断は今じゃなくっていいんだ。
ね。